オリジナル結婚式をお手伝いする婚礼司会者 (お仕事講座(自立独立開業ガイド))
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オリジナル結婚式をお手伝いする婚礼司会者

日本中のカップルのために一生の思い出に残る
オリジナル結婚式をお手伝いする婚礼司会者

司会者/宮越直子さん

●熱意と努力が司会業のプロへの道を開いた

 8年前のある朝、まだOLだった宮越さんは新聞の折込広告に『あなたもできる結婚披露宴司会者入門講座』の文字を見て、「これだ!」と思った。宮越さんは日頃から友人の結婚式の司会を頼まれることが多く、後々はプロとしてやっていけないかと考えていたのだ。

「カルチャースクールの広告を見てプロの司会者になりたいと、受付で力説したんです。いま思うと我ながら大したバイタリティでした。先生をその気にさせてしまったんですから」

 カルチャースクールの先生が本格的な司会者を育てようと真剣に取り組んでくれたのはいうまでもない。通 常のスクール生は約1年間受講するそうだが、なんと宮越さんは3ヶ月間の猛勉強の後、先生の紹介によって茨城でのデビューを飾ったのだ。

 最初は月に3〜4本の仕事をもらい、結婚式だけでなく七五三の司会などもあった。茨城まで出張しての仕事は約1年間続き、その後、地元のプロダクションに所属。司会者としての経験を積んでいった。仕事は次第に千葉、東京にも広がっていき、気がつけば4つのプロダクションを掛け持ちする売れっ子司会者になっていた。すでに500組の司会を経験した宮越さんの実力が認められ始めたのである。

 結婚式の司会者といっても、当日マイクの前で司会をするだけが仕事ではない。結婚式の2週間前には、新郎新婦と共に約1時間の打ち合わせをすることからこの仕事が始まる。通常、式次の確認だけで終わることが多いが、、宮越さんの場合、打ち合わせに心を砕く。結婚式の当日に出席者の方々に披露できそうな楽しい話題を少しでも多く収集したいと考えるからだ。オリジナルのアンケート用紙を二人に渡し、出会いや相手の自慢話など、これはと思うことを熱心にメモをしていく。また、子供の誕生やマイホーム購入等、出席者に関する情報収集にも余念がない。披露宴でこういった話題を折り込むことで式が盛り上がっていく。

 宮越さんは新郎新婦との打ち合わせの最後に、毎回決まって一輪の薔薇の花を新婦にプレゼントする。これは人生最良の日となる結婚式当日の快晴を願ってのことである。

 司会業にとって、進行時間や会場の雰囲気に気を使うのはもちろんのこと、新郎新婦に対しても心に残る一日を演出しなければならないというプレッシャーがある。そんな細心の注意を払うあまり、眉間に皺という事態は禁物である。ある日ビデオを見ていた彼女がそんな自分の姿に気がついた。たとえ一瞬でもこんな顔をしてはいけない。常ににこやかな顔をお客様に向けられなければ司会業ではない。それ以後、宮越さんの司会者卓の上には、いつも小さな鏡がそっと置かれるようになった。

 宮越さんは新郎新婦に「幸せになってほしい」との願いを込めて、その場でお祝いの葉書を書き、二人にプレゼントするという。感謝の気持ちがびっしりと書かれた礼状が、後日送られてきて感激してしまうこともしょっちゅう。そんな宮越さんだからこそ、次の新郎新婦へと紹介され続けているのだろう。

 まだ新米の司会業時代、宮越さんは通関士の国家資格を持った会社員でもあった。試験は持ち前のバイタリティで合格。徹夜の勉強を続けたこともあったという。通 関士の資格を持った彼女は、普通のOLと比べて明らかに高収入だった。まして、駆け出しの司会者の収入よりも高かったのも言うまでもない。そんな彼女が収入よりも生きがいを選んだ。

「好きでやらせて頂いているという気持ちを常に持ち続けながら、人前に立つことができる限りは続けていきたいですね」

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