ベビーシッター派遣事業の大手として社会的使命を自覚 (お仕事講座(自立独立開業ガイド))
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ベビーシッター派遣事業の大手として社会的使命を自覚

ベビーシッター派遣事業の大手として社会的使命を自覚

株式会社ティ・エル・シー/ポプリ本部 代表取締役社長 鎌田妙子さん

●時代のニーズに先行して事業展開

 ベビーシッター派遣会社の大手、ティ・エル・シーでは、今年5月下旬、北九州でビジネス専門学校と組んでシッター派遣会社の経営を希望する人向けにセミナーを開いた。シッター事業の市場性から、経営の実践的ノウハウまでを一貫して教える「ベビーシッター事業マネージメント講座」で、反響は上々だった。

 同社社長の鎌田さんは、セミナー実施の背景をこう話す。

「ベビーシッターに対するニーズは年々高くなってきており、シッターの派遣事業をやりたいという希望者は増えています。ただ、まだまだシッターの国家資格化に向けては時間がかかりそうですし、協会の社団化もこれからというのが業界の現状なんです。協会加盟の事業会社もまだ130数社で平均年商も3000万円という市場規模。決して大きなビジネス市場とは言えません。当社にしても、時代の要請に先がけて利用者のニーズに良質なサービスで応えていくという社会的使命を自覚しながら先行的に事業展開してきました」

 アメリカでは、州によって若干の違いはあるにせよ、12歳までの子供を一人で家に置くことは法律で禁じられているという。そのため、親が外出する時は、ベビーシッターを利用するのが通 例だ。当然、シッター派遣の事業も必需とされる社会環境にある。

「一方、日本では今年4月に児童福祉法が改正され、それまで実施されていた保育所などに対する措置費制度が廃止されました。今後は受益者負担の面 がかなり嵩んでくるでしょうし、民間の保育所は経営が厳しくなるのではないでしょうか。そのような時代背景を考えればベビーシッターに対する認識もさらに高まってくる気がします」


●出発は自宅マンションで開設した24時間制ベビールーム

 同社の前身、株式会社ポプリ企画を鎌田さんが設立したのは、87年。自宅のマンションでSOHO的に、主婦が自由に出入りできる24時間制のベビールームを個人で開設し、これがヒットし、その半年後に会社組織にした。当時はまだ、専門会社が2〜3社しかない時代だったという。

 「私自身は25歳の時に、大学を出てからいきなりある民間保育園の園長に就いたのです。それなりに歴史がある保育園で、休止後の再開から2年目という時期であり、新しいスタイルで運営しようという意図もあり、私を就任させたようです」

 しかしまだ20代の鎌田さんは、その就任から9年間、園の改善に苦労することになる。保母さんや保護者を含めて、保育園を改善しようとする動きが活発だったが、そうした要望に応えるため鎌田さんは一生懸命活動したが、それでも園内の調整に約2年かかったという。

 「その結果、延長保育、産休明け保育、障害児保育は可能であり、病児保育、休日・夜間保育は固有の事情から難しい、ということもわかりました」

 この時の成果を土台に86年、鎌田さんは自宅で個人開設に踏み切ったわけだ。勤務した保育園ではできなかった病児保育、休日・夜間保育も導入したため、利用者の数を急速に増やしていった。92年に現在の社名に改称し、業界の大手として、鎌田さんは後進の事業家育成にも力を注いでいる。

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