二人のラッキーカラーにちなんで命名したorange (お仕事講座(自立独立開業ガイド))
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二人のラッキーカラーにちなんで命名したorange

二人のラッキーカラーにちなんで命名したorange
将来はAppleに肩を並べたい

orange 内藤敬輝、亜紀子さん

●ゼロから始めたDTPがさらなる自信に

 デザインから印刷までをトータル的に扱う会社に勤めていた敬輝さんは、在職中にDTPの部門を開設した。

 個人的にはMacを使いこなしていたので、開設にあたっては当然のように中心的存在になる。最初、会社が買ってくれたのはMacが2台。敬輝さんとデザイナーの専用機となった。デザイナーに教えながらDTPの制作進行を考え、技術の構築も怠らない。自分が育てたセクションだけに、スタッフが増え、回ってくる仕事もかなりの量 に及んでも苦にならなかった。

「月100時間以上になる残業や日曜出勤は、身体に応えていたようです。見ていて、倒れるのじゃないかと心配でした。」

と亜紀子さんは当時を思い出す。

 また、プライベートでも同業の友人から、仕事上の相談を受けることがあった。敬輝さんは的確なアドバイスをしながら、その頃からいずれは独立をしたいと考えるようになった。

 一方、亜紀子さんは96年春に結婚してから、在宅でデザインやトレースの仕事を手がけていた。妻の順調な仕事振りを見ていれば、独立が現実味を増してきても不思議はない。もはや二人の間では、SOHOとしての青写 真ができ上がっていた。


●好調なスタート SOHOってこんなもの?

 98年2月にorangeをスタートさせた。独立するにあたって買い足したのは経理ソフトとデジタルカメラ1台。パソコンやソフトは、既に亜紀子さんが在宅の仕事をしていたので揃っていた。それでも、全部合わせれば200万を越える設備投資になる。

 最初の仕事は、開店したばかりのレストランからのものだった。メニュー、ショップカード、チラシを作るもので、orangeの開業と同時に依頼された。その他、名刺やカタログの作成、単行本のDTP編集、図面 ・グラフのトレースなど、面白いように仕事が舞い込んできた。特に、挨拶回りをしたり、案内状を出したりという営業活動をしたわけでもない。知人や友人に話した程度なのに。結局、2・3月で約100万の売上になった。

 一番、悩んだのは価格を決めるときだった。基本は所要時間で計算する。しかし、デザインなどはいくつかの案を予め作るので、実際の時間で算出はできない。今後も他の仕事を頼んでくれそうならば、少し安くしようと考える。ましてや知人からの仕事ならば、さらに値引きを検討せざるを得ない。また、SOHOの同業者はいくらぐらいで受注しているのか、気になるところだ。

「名刺は、デザインから印刷まですると300枚で約16000円になります。儲けはまったくありません。ただ、これでも高いなと思われる方はいるかもしれませんね。」

と敬輝さんは語る。スピード印刷の簡易名刺との違いがわかる依頼主ばかりとは限らない。

●ホームページも完成して、さあ営業

 「思ったより仕事もあってよかったわ」

と亜紀子さんは同じような在宅ワーカーの友人に話した。予想以上に順調な滑り出しである。

「4月になれば、仕事が一段落して自由な時間が増えるよ。」

と言われた。しかし、一人でSOHOをしていた頃に、仕事量の変動は経験済みだ。40ページに及ぶ編集を徹夜で仕上げたこともある。そうかと思えば、トレースが数件しか入らない月もある。今更、言われるまでもない。

 ところが、状況は思ったよりも極端になった。結果として4月、ひと月にこなしたのは、個人の名刺を1件作ったのと図面 を書いただけである。売上にして3万円。敬輝さんは暇な時間が増えるにしたがって、次第に不安になってきた。確かにこの状態が、何か月も続いたら生活に困る。

 そんなとき、インターネットで在宅ワーカーを登録するページを見て驚いた。自分たちと同じようにDTP関連の仕事を専門とする登録者の数の多さ。単に登録しても、orangeが選ばれる確率はかなり低い。登録者のリストを見ながら一つの結論に至った。ホームページを作って作品なり、デザインやセンスなりを視覚的に提示したほうが、クライアントも依頼しやすいだろうということだ。二人で構成や内容、デザインを検討し始めて、一か月足らずでorangeのホームページを作り上げた。

 人目を引く広告を必要とするレストランや商店などを対象に、安く個性的な商品を提供していきたいと考えている。そのため、ダイレクトメールも準備している。また、他のSOHOとの情報交換や仕事の融通 のために在宅ワーカーのグループにも登録した。実際に作品を持って、敬輝さんは会社も回っている。次のステージを目指して、本格的にorangeが羽を広げた。

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