今、日本経済は抜本的な産業構造の改革を迫られている。そんな中、SOHOというワークスタイルが、インターネットの普及に伴い急速に浸透してきた。企業のリストラや倒産が本格化する今後、企業がSOHOワーカーに業務をアウトソーシングするというケースは今後ますます増加するものと思われる。企業とSOHOワーカーのコラボレーションこそが、日本経済に活力を取り戻させる道なのではないだろうか。
これからが本格化、リストラと倒産
職業安定所には、相変わらず多くの失業者が職を求めて集まってきている。彼らの中には自主的に退職した人もいるが、大多数はリストラや倒産によって職を失った人たちであるといえる。彼らは皆疲れた表情で必死に求人票に見入っているが、再就職はなかなか難しいようだ。
そして、企業のリストラや倒産はこれからが本格化するという予測もある。特にゼネコンが破綻すれば、当然融資している金融機関にも危機が燃え広がり、日本経済はパニックに陥るだろう。自殺者が増え、街は失業者で溢れ、消費は冷え込む一方。正に本当の恐慌がやってくるに違いない。
では、雇用回復の兆しはあるのだろうか。雇用が回復するには景気が上向くことが大前提だが、今の政策対応だと不況はあと2〜3年は続くと思われる。仮に景気が上向いたとしても、雇用が回復するのはその1年後になる。雇用回復は来世紀までないと覚悟しておいた方がいいだろう。
新しいワーキングスタイルSOHO
失業率の急激な上昇は、紛れもなく日本の産業構造が行き詰まっていることの証である。高度情報化社会を迎えたのにもかかわらず、日本の産業構造が変化したとは言い難い。この産業構造をうまく転換させることが出来なければ、景気は更に落ち込み、雇用環境は悪化の一途を辿るだけだろう。
そんな中、情報通信機器やインターネットの普及等によって、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)という時間と場所に制約されない新しいワークスタイルが、日本においても急速に浸透してきている。その担い手は、大企業や既存の中小企業ではなく、一人、若しくは数人規模の小さな事業所で、パソコンとインターネット等を活用した事業を展開するフリーランサーや主婦などが多数を占めている。
彼らは企業に雇ってもらうという道は選択せず、自分らしいワークスタイルを確立しようと努める。正に高度情報化社会にうってつけのワークスタイルといえようか。
時代はアウトソーシング、日本経済活性化の為に
SOHOワーカーが増加してきている理由の一つとして、企業がリストラの一環として、業務の一部を派遣社員や外部のスタッフに依頼するという、いわゆるアウトソーシング化が進んでいることが挙げられる。人が減ったからといって、それに比例して業務の量が減ることはない。一人当たりの仕事量は増え、残業代等の経費がかさむ。そこで業務を外部にアウトソーシングすれば、経費を大幅に削減することも可能なのである。
このように、企業がSOHOワーカーを活用することによって、日本の産業構造を変えていくことは十分可能なのである。この苦しい時だからこそ、企業はSOHOワーカーの実態を把握し、彼らと如何にしてコラボレーションを組むかを考えるべきなのである。