洋服感覚のキモノデザイン
新感覚のキモノ作りに意欲を燃やす若手ホープ
小嶌宏昌さん
(有)ブランセモア
● 八掛けにキティちゃんという発想
「若い人にも気軽にキモノが楽しめるように」とキモノデザイナーの小嶌さんの始めたキモノ・オフィス「ブランセモア」は江戸の下町、日本橋人形町近くにある。皇太子妃雅子様のご婚礼の折の衣装を洋服地で模した「十二単衣」の衣装が目を引く。ここには、小嶌さんのキモノフアンが集う。
最近、小嶌さんの企画・デザインしたキモノが若者を中心に人気となっている。人気のオリジナルキモノは海外旅行にいって気に入った風景、好きなキャラクター、人気グループ、心証風景等を取り入れた絵柄を伝統的な手製老母玉紬に染め付けをしたものである。
一般に紬はいくら高価でも訪問着には向かないとされてきたが、小嶌さんはこれを手製老母玉紬(おばたまつむぎ)に出会うことで充分結婚式にも着用できる訪問着に仕立てあげてしまった。今までのキモノ取扱業者にはなかった江戸友禅である。
この手製老母玉紬は玉繭から昔ながらの手法で糸を紡ぎ、手織りした艶のある軽い風合いの紬で、十日町の専属の織り元でベテラン職人によって下絵から、湯のし、染料調合、友禅、印金・刺繍等の行程を全て分業で調整される。オーダーしてから納品まで約6か月の期間を要する。
● 感動をキモノ柄に凝縮
オリジナリティー溢れる現代的なキモノデザインは洋服のオーダーメイドと同じく顧客との入念な打ち合わせに始まる。
「ディズニーランドの花火が奇麗だった。キティちゃんが好き、キンキキッズのフアン、スマップの中居君のフアン等など」の感動を話す若者たち。小嶌さんはこれを一枚のキモノ柄に凝縮する。そして、オーダーメイドの洋服と同じくキモノ・デザインの打ち合わせ等は欠かせない。
小嶌さんは、3年間に約150人の注文をキモノにデザインしてきた。口コミで問い合わせも多く、デパートへの出店や、海外のショー、芸能界でのステージ衣装の引き合いが来ているとのこと。
完全手作りのため、年間50着程度の生産となっている。受注価格は一着約60万円からと手軽な値段ではないが、一生物のキモノとして若者から壮年まで女性の気持ちを掴んでいる。
小嶌さんの人柄に魅せられたキモノ・ファンから、資産運用、身上相談が数多くあったことをきっかけに、現在、小嶌さんはキモノ・デザインの他、幅広い人脈を利用し、海外発行口座開設の代行業務、証書代行サービス(未公開株の販売業務)を行っている。
これからの展開に期待したい。