デザイナーからカウンセラーへ、この仕事、自分に合っていると思うな。
山本心理療法室カウンセラー山本 正美さん(49歳)—大阪市北区
他人と会ったり、話をしただけで顔が赤くなる。そんな自分を意識すればするほど、ますます赤面し、言葉もつかえる…。対人恐怖症の一種だが、実は山本さんも二十代の頃、このことに深く悩んだ一人。その悩みは、とりあえずは仕事を通じての人間関係の広がりの中で、徐々に消えていった。
フリーのグラフィックデザイナーとして活動していたある日、友人から心理療法で赤面や対人緊張が改善できるという話を聞く。当時はひどい赤面症で困っていたわけではなかったが、その療法室を訪れてみた。心理カウンセリングとの初めての出会い。いまから6年ほど前のことだ。
「最初はまったくの好奇心だったんです。昔、自分が悩んだことを専門家はどう解決してくれるんだろう…という感じかな。とくに暗示を与えて無意識の世界に導き、症状を取り除く催眠療法に関心を覚えました」
療法室に通っているうちに、心の中に潜んでいるこわばりがほぐされ、癒されていく自分を実感する。同時に、人間の精神的な世界をケアするカウンセリングという仕事にも興味を持つようになった。
デザイナーの仕事を受ける一方で、いくつかの養成講座に通い、カウンセリングの概論から基礎技術、自律訓練法や自己催眠法など、さまざまな技法を学ぶ。やがて、労働省認定の産業カウンセラーの資格を取得。その後、かつて自分が通った療法室で一年間助手として働いている時、突然講演の依頼があった。