米国式ダブルワーク (お仕事講座(自立独立開業ガイド))
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米国式ダブルワーク

 アメリカには、二つの仕事を持って活躍している人達が沢山いる。ユニークな発想を元に、自ら新しいビジネスを展開し、夢を夢のままで終わらせなかったダブル・ワーカー達だ。自分の可能性を信じて、自分らしい生き方を見つけたい。そんな熱い思いが伝わってくる。

アメリカのダブル・ワークとはどんなもの?

「今の収入では生活費に余裕がない」
「収入は良いけれど仕事にやり甲斐を感じない」

 というように動機や目的は人によって様々だが、副業を持つ事は、アメリカでは珍しくない。これが、最近日本でもよく耳にする「ダブル・ワーク」だ。このダブル・ワークという言葉は日本特有の呼び方で、アメリカでは、並行して二つの仕事を持つ事を「ブリッジ・ワーク」(Bridge Work)または、「ムーン・ライティング」(Moon Lighting)と言われている。

 ブリッジ(Bridge)とは、橋の事で、二つの仕事を股にかけているという意味が込められている。ムーン・ライティング(Moon Lighting)は、夕方5時以降暗くなってから月光(Moon Light)の下で働く事から生まれた言葉である。この場合、ほとんどが夜3、4時間程度の就労だそうだ。

 アメリカのダブル・ワーカー達に共通しているのは、「より多くの収入を得たい」と考えている事だ。一般に、アメリカでの生活費は安く上がると言われているが、食事や身の回りの生活用品以外は予想以上にお金がかかる。健康保険制度はあまり充実していないので、医療費は自己負担している人が多い。州によっては、税金が非常に高い所もある。交通費やボーナスを出している会社も少ないのが現状だ。

 また、会社の倒産や解雇などで仕事を失う不安を常に抱えている人達が多いのも、ダブル・ワークが普及している一つの要因だと思われる。現在の日本は経済不況が続き失業率も高いが、アメリカでの解雇は昔から日常頻繁に行われてきた事。そのような厳しい状況にあっても、収入が途切れないようにするために副業を見つけるというのは、ごく普通の考え方。

 アメリカの企業は一般的に、残業がほとんどなく、大抵午後4時か5時くらいに仕事を終えるのでダブル・ワークをしやすいのも日本と異なる点である。アフター5は、自分に何ができて、どのくらい収入を延ばせるかなどの自己分析をしながらビジネスに対する考えを膨らませている。

 ダブル・ワークの形態は、フリーランスで働く、企業でアルバイトをする、思い切って起業するなど様々である。


ダブル・ワーク成功のための秘訣

1.自分を信じてやり通すこと。
2.好きな事だとやり甲斐もある。
3.市場を考え戦略を立てる。
4.目的を明確にしてタイミングをつかむ。
5.時間を効率よく使う事。
6.自分の仕事の奴隷にならない事。
7.ネットワークを広げる事。

NFIB(National Federation of Independent Business)

 1943年に設立され、アメリカ全都市に立法局を設置し、SOHOを含むスモール・ビジネスが政治上の発言権を持てるよう、様々な支援活動を行ってきた。経営者たちが抱える問題を減らすために、税制改革や法律の見直しの必要性を訴えている。現在、会員数は60万人を超える。

 NFIBは最近、“Small Business Works”というキャンペーンをスタートした。このキャンペーンはスモール・ビジネスがアメリカ社会の繁栄に貢献し、革新的な商品やサービスを生み出してきた事を国民や政府に伝えようという趣旨のもとに始められた。

 1981年に設立されたNASE(National Association for the Self-Employed)もスモール・ビジネスの普及に取り組んできた団体である。規模としてはNFIBより小さいが、個人事業の経営者たちによって作られたので団結力が非常に強い。SOHOの経営者は、営業で外回りをする事がよくある。このような営業活動には、食費や交通費が不可欠だ。NASEはこの食費と交通費が合法な営業費で必要経費だと考えており、これらの経費に対する控除率を現在の50%から80%へ引き上げるよう、政府に要請している。

 健康保険料に関しては、98年に45%控除可能になった。1997年以前の法律では、ホーム・オフィースが受けられる控除範囲が制限されていた。在宅で行われる業務に限り、控除が認められた。NASEは、自宅以外での顧客とのやりとりや商談なども控除の対象にするべきであると、4年という歳月に渡って訴え続け、その結果、1999年1月から在宅控除の範囲が拡大される事になった。出張先のホテルやレンタルオフィスなど、いかなる場所で仕事をしても控除を受けられるようになる。

 NFIBやNASEのようなサポート団体は、残念な事に、今の日本にはない。 SOHOのようなスモール・ビジネスはアルバイト的な副業と、とらえられがちであるからだ。アメリカのように、本格的なビジネス形態として受け入れられるようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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