21世紀はエコロジー (お仕事講座(自立独立開業ガイド))
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21世紀はエコロジー

市民の協力で実現した
生ごみなどの有機資源のリサイクル

山形県長井市役所総務部レインボープラン推進室
http://www.city.nagai.yamagata.jp/rainbow/index.html

山形県長井市ままの上5番1号
TEL:0238-84-2111(代) FAX:0238-84-8346

● 台所と農業をつなぐレインボープラン

 長井市は県都・山形市から西南へ車で1時間のところにある。街の中心から北へ向かうと最上川のほとりに工場のような建物が見えてくる。これがレインボープランの心臓部・コンポスト

センターだ。県内外を問わず、毎日見学者が絶えない。

 レインボープラン推進室・主任の佐藤さんに詳しい話を聞くことができた。市内を二つの地域に分けて週2回生ごみをコンテナごとトラックで回収し、このセンターで処理する。

 長井市民4934世帯から出される生ごみと畜産農家から出される家畜の糞尿、そして籾殻を入れて成分を調整し、さらに発酵させて堆肥(コンポスト)を作る。できあがった堆肥は農協を通して市民に格安で供給されるのだ。

 この堆肥を使って生産された農作物は、独自ブランドとして地元のスーパーマーケットなどで市民に販売される。この一連の環境にやさしいリサイクルシステムを「レインボープラン」と呼ぶ。

 佐藤さんによると、このレインボープランの原案は市民からの提言をもとに約10年前から計画され、長井市役所が推進した官民一体のプロジェクト。

 日本の近代農業は農薬や化学肥料を使って農作物を生産してきたが、その影響で昭和40年代に入り土壌が弱ってきた。これを境に、昔ながらの有機肥料が見直される。

 長井市のある農家が「土を蘇らそう」と提言したことがきっかけで、このプロジェクトは始まった。一人の勇気ある発言が原動力となったのである。

 そして、衰退する農業の復興と都市化が進む長井市の環境問題を解決するごみリサイクルシステムとして、現在は自治体主導で推進されている。


● プランを活かした、生産コストの低減

 現在、市民の協力を得て、毎月100トンの堆肥が生産されている。この堆肥は15kg入り280円(税別)で農協を通して市民に販売されている。また、大量に使用する農家には1トン4000円(税別)で販売している。ただし、堆肥を購入できるのは長井市民に限られているとか。

 この堆肥を使用して生産された野菜は地元スーパーマーケット3社に出荷、市販されている。しかし、無農薬栽培でもあるために、結果として地物の野菜よりも割高になってしまう。現在では消費の動向と相まって、少し高くても安心して食べられる無農薬有機野菜として人気を呼んでいる。今後を考えると、レインボープランの効果を最大限活かすためにも、農法も含めた農業システム全体の見直しを検討する必要があるだろう。

 ともあれ、長井市のレインボープランは市民の全面的な協力を得て、堆肥の生産・供給までは事業として成功している。今後の目標は、生産コストの低減と、生産農家の育成にある。これが市民参加のリサイクルビジネスとして確立するのは間近だ。

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